2014年2月27日木曜日

無難にまとめて終了「死者の短剣 地平線 」ロイス・マクマスター・ビジョルド

死者の短剣 地平線<上> (創元推理文庫)医療の巧みとして、生きていけるのか?病気を治せる奇跡の人として大変な目に遭わないのか。そんな心配を軽く受け流して、何とかなるさで終わってしまいました。このシリーズ、やはり失敗。次回作に力を入れて欲しいので、これで終了を喜んでます。★★

2014年2月25日火曜日

地産地消出版ですね「那覇の市場で古本屋―ひょっこり始めた〈ウララ〉の日々」宇田智子

ジュンク堂本店から、沖縄店へ。そして、那覇の市場の小さな間口で古本屋経営。沖縄には、地元出版社がいっぱい。本土とは違う、出版事情。本が好きな人には至福の本空間。毎年、100冊読んでも50年で5千冊。人と本の出会いは、限られてることを身にしみながら読みました。★★★

2014年2月24日月曜日

奇想天外の記事が懐かしいです「中子真治SF映画評集成 ハリウッド80's SFX映画最前線」

中子真治SF映画評集成「スペースダンディ」という深夜アニメのエンディングが、映画「ダーク・スター」の終わり方にソックリでした。ぼくが、「ダーク・スター」のことを初めて知ったのが、中子真治氏の奇想天外の記事でした。「エイリアン」に関するインタビュー。点滴を下げてインタビューを受ける、ダン・オバノンのモノクロ写真。懐かしい、80年代SF映画の数々。いや、この本が出て本当に嬉しいです。半年ぶり?5つ星です。★★★★★

2014年2月23日日曜日

ヒューゴー賞・キャンベル記念賞・ローカス賞など5賞の{候補}「ブラインドサイト 」ピーター・ワッツ

ブラインドサイト<上> (創元SF文庫)アイデア満載。ハードなアイデアの内容が、進化理論神経科学っぽいものばかり。4重人格の天才。疾患で、中国人の部屋的精神構造の主人公。冒頭、吸血鬼が文明の黎明期に滅びたと何気なくでてくますが、4分3ほど読んで、直角を認識できないためだとようやくわかります。アイデアは抜群ですが、読んでもわからない酷い文章。裏表紙の解説なしで、この小説が読める人がいるんでしょうか?小説としては、とても出版できるレベルではないけど、賞候補にはなって、後書きがテッド・チャンという豪華さ。とにかく最近のSFは、難しいといわれてもしかたがない作品。★★★

久々の浅田らしさ「黒書院の六兵衛」浅田次郎

黒書院の六兵衛 (上)江戸城の明け渡しを背景に、ひたすら座り続ける謎の武士。理由もよくわからず、意地だけで動く男と、それに巻き込まれて人生が変わっていく周囲。ヤクザ世界や、相撲社会を見立てだけで描いてきた彼らしい作品。★★★

2014年2月22日土曜日

面白い仮説のオンパレード「ひとの目、驚異の進化 4つの凄い視覚能力があるわけ」マーク・チャンギージー

ひとの目、驚異の進化: 4つの凄い視覚能力があるわけ装丁が、ビジネス書ぽくて安っぽいので、とほほ系の本と思っていましたが、MITの立派な研究員が書いた本です。常識を伺え、立体視できる両眼の配置は、ブッシュで向こうを見通すため。他にも一見突飛な仮説がいっぱい。かなり強引なのが気になりますが、日常の常識を揺らがせてくれます。先日読んだ、ピーター・ワッツの「ブラインドサイト」を思い出しました。この小説文明の黎明期に吸血鬼が直角という自然にない造形のために絶滅したという理論が登場します。進化理論神経科学という分野は面白いことはよくわかりました。★★★

2014年2月13日木曜日

半分ぐらいは知りませんでした「スパイス、爆薬、医薬品 世界史を変えた17の化学物質」P.ルクーター

スパイス、爆薬、医薬品 - 世界史を変えた17の化学物質フェノールの石炭酸から、プラスチックの時代へ。17の化学物質が世界を変えた事例が紹介されています。イソプレンから、合成ゴム。近代ドイツが繊維、薬剤をどのように産業化して、近代に影響を与えたかがこれほどわかる本も珍しいです。化学万歳気分です。★★★★

2014年2月12日水曜日

1巻とつながりました「天冥の標VII 新世界ハーブC」小川 一水

天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫JA)ついに年表付き。とにかく面白かった1巻。そして、コンセプトばかりでとにかくつまらない巻が延々と続きました。読むのやめようと毎回思いながらもとりあえず読み続けて、ようやく1巻と話がつながりました。年表付き。面白かったあの作風に戻してほしいです。毎回、違った作風とか無理なことをやるのはやめて欲しい。とにかく、一段落。★★★

2014年2月9日日曜日

リアルな剣術修行は違ってました「剣術修行の旅日記―佐賀藩・葉隠武士の「諸国廻歴日録」を読む」永井義男

剣術修行の旅日記 佐賀藩・葉隠武士の「諸国廻歴日録」を読む (朝日選書)江戸時代も末期、ペリー来航時に佐賀藩から2年の剣術修行の実録を読むという本。道々の藩からは、手当も出るし、試合というより、合同練習。終わった後は、一緒に酒宴。道場破りとまるで違う剣術修行の様子が書かれています。江戸時代もこのころになると、高校生の県大会と変わりません。★★★

2014年2月6日木曜日

ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞「オール・クリア2」コニー・ウィリス

オール・クリア2ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞ですが、「ブラックアウト」「オール・クリア」と2冊を読むのが本当に辛かったです。じっと耐えるしかない、すれ違いに、勘違いに、ひたすらの不安。少年は、苦労人のおじさんになり、人は成長します。しかし、シンドカッタ。3冊を1冊して出してもらいたかった。前の2冊読後の辛さ、そしてようやくの解決です。★★★

2014年2月5日水曜日

本当に冒険です「ぼくは「しんかい6500」のパイロット」吉梅剛

ぼくは「しんかい6500」のパイロット (私の大学テキスト版)必要なのは、勇気ではなく、知識と忍耐。見たことのないものを誰よりも見ているパイロット。地味に面白い本です。★★★

2014年2月4日火曜日

戦争SFからいいとこ取り「孤児たちの軍隊」ロバート・ブートナー

孤児たちの軍隊: ガニメデへの飛翔 (ハヤカワ文庫SF)「宇宙の戦士」「終わりなき戦い」「老人と宇宙」とかとプロットがそっくり。中東戦争の米軍兵士がモデルなのでしょうが、柳の下のドジョウのような作品で先が読めてしまう。良くできていることは確かなんですが、微妙です。★★★ 一ヶ月以上お休みしてたので、20冊以上読んだ本が溜まってます。いろいろ忙しかったのですが、今日から毎日アップしなくては。