2006年6月29日木曜日

モンゴル帝国の興亡 杉山 正明

406149307809lzzzzzzz モンゴル帝国がどれほど世界帝国だったのか、その規模の凄さは、この本にあげられる資料を見ればわかります。漢語、トルコ語、ペルシャ語、ティベット語、サンスクリット、ラテン語、ウイグル語、他にもパスパ文字などの独特の文字、主だっただけでもこれだけの語学知識がないと原典や、拓本にあたれないとなれば研究が進まないのも当たり前でしょう。日本で、これだけのモンゴルの新しい顔が見いだされる苦労には、読むとしみじみ頭が下がります。★★★★





2006年6月28日水曜日

安徳天皇漂海記 宇月原 晴明

412003705301_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ 山本周五郎賞の候補になった前作のできがあまりにも、酷く、読んでなかったのですが、知人に勧められて、ようやく読みました。ほとんどが一人称で語られる独特の文体が今回は、功を奏してます。話しも一応のまとまりをみせて破綻していません。源実朝、安徳天皇、大宋国最後の皇帝。フビライと、貴人がぞろぞろと登場。スケール感は圧倒的です。歴史ファンタジーとしては、新しい作品世界を構築したといっていいのではないでしょうか。★★★



水の都の王女 J.グレゴリイ キイズ

415020237009lzzzzzzz 「錬金術師の魔砲」を読んで、他の作品も読んでみたくなりました。世界観が細部まで詰まっているところはそのままに、ファンタジーが展開しています。圧倒的な世界観の中で、人間の意志がどんどん小さくならなければ傑作なのですが。続編もあるので、評価はそれを読んだ後にでも。



「正しい戦争」という思想 山内進

432645078901lzzzzzzz 正しい戦争があるのか、ないのかではなく、正しい戦争というものがどういう法解釈の元に成り立つのか、聖戦、正戦、という考えがヨーロッパでどのように生まれ、発達してきたのか、そういった基本的なことを押さえ、議論するためのベースがまとめられた本です。テロに対して、国際法上、戦争を行うことができるのか、自衛権はどこまで拡大できるのか、なんといっても、ブッシュ大統領は現在、正しい戦争を行っているわけで、日本も小泉首相の下、その戦争に加わっているわけですから、自らの戦争について考える必要があるわけですね。★★★



2006年6月26日月曜日

特選弁当東京

Yokusentokyo2 1ヶ月に、1個は東京駅で駅弁を買ってますが、これは今までの中で1番バランスがとれていたような気がします。ちょっと味は濃いめですが、意外に美味しく、具の種類も多彩で、どの具も味のバリエーション豊か。1000円は安いと思わせてくれます。



2006年6月24日土曜日

コラプシウム ウィル マッカーシイ

415011554001lzzzzzzz 表紙が各所で話題になっているようですが、ハードSFです。しかし、どちらかといえば、スペース・オペラですね。不死身の超科学者が、超科学を使って慣性を無効にして高速宇宙船を作ったり、悪の科学者が太陽系を滅ぼそうとしたしたり、キャプテンヒューチャーそのままです。王制が復活し、社会科学や心理学は止まったまま。脳の可動パターンをすべて電磁的に保存できても、ほとんどの人は利用しようともしない。形態も人間のママ。しかし、スペース・オペラを、ハードSFで味付けして、こうすれば復活できるんだと示したことは凄い。いい意味で、伝統そのままに、読みやすく、共感しやすいライトノベル。これを、アレグレッサー・シックスの作者が書いたとは信じられません。★★★



2006年6月22日木曜日

急にプリン

急にプリンが食べたくなって、渋谷へお出かけ。Ca330014_2 Ca330015 ラ・テール セゾンと、ガトー・ド・ボワイヤージュ。濃厚。



アンチョビペースト

Ca330017 イタリア人には、お醤油のようなものと箱に書かれていて、馬鹿にしてたのですが、気が付いてみるとサラダにパスタに、何にでもかけ始めている自分を発見。
白チーズの表面に塗って、軽く焼くと最高のおつまみになります。



2006年6月21日水曜日

錬金術師の魔砲 J.グレゴリイ キイズ

415020325309_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ 18世紀ヨーロッパを舞台に、ルイ14世、アイザック・ニュートンやベンジャミン・フラクリン、何故か三銃士のダルタニヤンと著名人物が次々に登場。エーテル理論によって動く物理空間、通信機や航空機が発明され、ついには彗星爆弾まで登場。科学者が主人公の歴史ファンタージーです。続編、早く読みたいよ。★★★★



2006年6月18日日曜日

生命最初の30億年 地球に刻まれた進化の足跡  アンドルー・H.ノール

431400988801lzzzzzzz 生命の発生要因に始まり、先カンブリア時代まで。岩を削り、実験し、仮説を立てるという、古生物学がこんなになったんだという現状がよくわかる本です。原始大気を混ぜて、電流をながしてという、イメージを払拭して、生命の発生は、レプリカーゼの性質を持つRNAが生命の元になったのではないかというロジックを、化学式を使わず説明していて、そのわかりやすさは驚くほど。恐竜もバージェス頁岩もでない、ミクロンの世界をこれだけスリリングに描けるという科学の力をかいま見せてくれる書籍です。★★★★



生命最初の30億年 地球に刻まれた進化の足跡  アンドルー・H.ノール


2006年6月16日金曜日

ダメダメ・パスタ・エクスプレスその3

ソーセージを茹でてみました。ナチュラル麻布スーパーで、太さの違うソーセージ、フランクフルト、ボロニヤソーセージの3種類を購入。温度計をソーセージの中にさして(温度計を借りてくるのに時間がかかりました)、お湯を入れて10分。
水からでないのが、根本的な問題。でも、沸騰の心配がないので、そういう意味では便利かも。内部の温度が80度なら合格ということで茹でてみましたが、どれも70度以下。シャキと感は今ひとつです。



2006年6月15日木曜日

急に料理教室

小麦粉には、強力粉、中力粉、薄力粉の3つがある。
強力粉は、パン、ピザ、餃子の皮。
中力粉は、手打ちうどん。
薄力粉は、ケーキ、天ぷら。
強力粉は、グルテンという物質が多い。薄力粉は、少ない。
クロワッサンや、デニッシュは強力粉に、薄力粉を混ぜて使う。
薄力粉が多い方が、サクサクになる。
強力粉の中にも、グルテンの多いモノと少ないモノがある。多いのは、食パン。
少ないのは、フランスパン用。
仕事から、逃避して、パン作りがどんどん詳しくなってます。
今日は、クロワッサンを作りました。



足を組んでご飯を食べる

荻窪駅横のルミネにある「まい泉」でお昼ご飯を食べました。14時過ぎの遅いランチで、ぼくの他にはお客さんは7人。その全員が足を組んでご飯を食べてます。前にも、相模大野のデニーズで、同様に足を組んでご飯を食べてる人がほとんどという場面に出くわして以来、世の中的に足を組んでご飯を食べるのはOKになったのではないかと、心配してます。踝までの短いソックスもはけないし、足を組んでご飯を食べるのも恥ずかしくてできないし、ミートソース・スパゲッティもボロネーゼくださいというには、ちょっと勇気がいります。



2006年6月14日水曜日

太陽からの風 アーサー・C. クラーク

415011557501lzzzzzzz 60年代のクラークの短編を集めてあります。昨年失敗した太陽風宇宙船の実験を受けての再刊としたら、それだけでも、失敗にも意味があったかも。30年ぶりに再読したわけですが、太陽圏からの脱出速度を得る部分など、読み飛ばしていた設定をいくつか発見。ひたすら懐かしいです。★★★



2006年6月12日月曜日

海野弘 本を旅する

459109228301_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ バロック論 エウヘーニオ・ドールス
風景画論 ケネス・クラーク
美術名著選書 4
世界の果てでダンス アーシュラ・K・ル・グィン
砂のコレクション カルバーノ
闇の日本史 河童鎮魂
飛田ホテル 黒岩重吾



紹介さえている本の7割は読んだことのある本でした。昔、図書館の図書カードに名前が書かれていた頃の、数行上にいつも名前がある人みたいでした。再読したい本がぞろぞろ。★★★★★



三葉虫の謎 「進化の目撃者」の驚くべき生態 リチャード・フォーティ

415208444809lzzzzzzz アンドリュー・パーカーの「眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く」は、パラダイムの転換かと思えるほど革新的な本ですが、しかし、その発送の多くはこの本に書かれています。第4章の「結晶の眼」は、三葉虫の斬新的進化と、眼の発達について考察した重要な章です。思い出して、再読しました。生物を扱う際に、幅広い教養と、知識の積み重ねがどんなに重要なのかが改めて感じ取れます。★★★★



啓示空間 アレステア レナルズ

415011533801_ou09_pe0_scmzzzzzzz_ 近高速船が登場、壮大な宇宙空間を相手に、高速を越えられないことを前提にSFが成立します。ただし、人間は変形して驚異的な寿命を保ち、ゴシック的な世界観が全体を支配します。80年代SFが好きな人にはたまらない小説でしょう。1000ページを超える厚みも「ガーメンゴースト」を覚えている人には懐かしいのでは。★★★



啓示空間  アレステア レナルズ


2006年6月6日火曜日

ミネラルフェア

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昨日、新宿第1生命ビルに、ミネラルフェアを見に行きました。石、水晶、化石、いん石などが販売されています。化石も本物はもちろん、レプリカまで。アフリカのビーズ玉が凄くきれいで、値段を聞いたら、260万円。下手な宝石より高い。いん石が地球までやってくる、その孤独な道筋を考えながら電車で帰っていると熱が出てきた。のども痛くなって、本当に風邪らしい。古代の呪いか。とにかく。依然として熱が出て、のどが痛いまま。

2006年6月5日月曜日

ダメダメ・パスタ・エクスプレスその2

スパゲッティ以外でもやってみました。蝶々の形のファルファーレ、それにペンネで試してみました。スパゲッティ以上にくっつきます。容器を揺らしても、中のパスタは動かないのでどうしようもありません。残念
次回は、ソーセージでやってみます。



2006年6月4日日曜日

お腹召しませ 浅田次郎

412003700201lzzzzzzz 浅田次郎らしい、やせ我慢の幕末短編集です。正義とか、そういったものはどこにもなく、そのために現代と過去を行ったり来たり。すべてを回顧譚にしてしまいました。★★



2006年6月3日土曜日

グリュフォンの卵 マイクル スワンウィック

415011558301lzzzzzzz_1 ネッビュラ賞も受賞した「大潮の道」の作者、マイクル スワンウィックの短編集です。大潮の道はとてつもない傑作なのに日本では知らない人が多く、しかも、本も再刊されないために紹介もできません。しかし、この短編集を読めば、センスオブワンダーを持った作品が書かれていることがわかってもらえると思います。SFがんばれ。内容も一流のSF短編が目白押し。★★★★